受注残 ・ 計算と管理

受注残とは?Excelで合わなくなる原因と直し方|計算方法【製造業】

SlideUp ・ 最終更新 2026-10-12

「今月の受注残、いくら?」と聞かれて、すぐに答えられるでしょうか。受注管理表はあるのに、集計しようとすると納品済みの行が混ざっていたり、分割納品の扱いが人によって違ったりして、結局その場で電卓を叩くことになる——製造業の現場でよく起きることです。

受注残(じゅちゅうざん・受注残高)とは、受注は済んでいるがまだ納品・検収が完了していない案件の金額の合計のことです。受注金額の合計から検収済み(売上計上済み)の金額を引いて求め、先々の売上の見通しとして使います。

→ 実際の受注画面を見る:サンプル入りの ORDER をブラウザで開く(登録不要・DL不要)

受注残とは──「受注したけれど、まだ検収が終わっていない金額」

受注残とは、すでに受注しているのに、まだ納品・検収が完了していない案件の金額のことです。受注はしたが売上にはまだ計上できない、いわば「これから売上になる予定の金額」を指します。受注残高(じゅちゅうざんだか)とも呼ばれます。

製造業では、受注してから納品・検収までに時間がかかるため、いま受注残をどれだけ抱えているかが、先々の売上の見通しそのものになります。「今月の受注残はいくら?」にすぐ答えられれば来月以降の着地が読めますが、ここが曖昧だと、忙しいのに利益が見えない・先の売上が読めない状態になりがちです。

受注残の計算 受注金額 1,200万円 受注 検収済み 780万円 検収 受注残 420万円 残
受注残=受注金額−検収済み金額。まだ売上に計上できない「これから売上になる予定の金額」です。

受注残の計算方法

受注残の基本式はシンプルです。

受注残 = 受注金額の合計 − 検収済み(売上計上済み)金額の合計

受注した案件の金額を足し合わせ、そのうちすでに検収が終わって売上に立った分を引けば、残りが受注残です。簡単な例で見てみます。分割納品の案件(D社)は、検収が済んだ分だけを引きます。

案件受注金額検収状況受注残
A社 ブラケット加工200万円検収済み0円
B社 シャフト製作150万円未検収150万円
C社 フレーム溶接300万円未検収300万円
D社 装置一式(分割納品)1,500万円1次 900万円 検収済み600万円
合計2,150万円検収済み 1,100万円1,050万円

受注合計2,150万円のうち、検収が済んだのは1,100万円。残る1,050万円が受注残=これから売上になる予定の金額です。案件ごとに「受注金額」と「検収が済んだ金額」を持っていれば、受注残は引き算で出せます。問題は、案件が増えるほどこの引き算を Excel で正確に保つのが難しくなることです。

受注残管理表 Excel テンプレート(無料)

ここまでの計算式をそのまま組み込んだ、受注残管理表の Excel テンプレートです。案件ごとにステータス・受注金額・検収月・検収済金額を入れると、受注残の列と月次集計のシートが自動で埋まります。マクロなし・外部リンクなし・登録不要です。

受注残管理表テンプレートをダウンロード(Excel・無料)

保存されるファイル名は 受注残管理表_SlideUp.xlsx(マクロなし・Excel 2016 以降/Microsoft 365 向け)。サンプル行を消してお使いください。内示(フォーキャスト)はこの表に入れず、別に持ちます。

列・シート入れるもの/自動で出るもの
ステータス引き合い・受注・納品済み・失注の4択(入力規則で選択)
受注金額受注時点の確定金額。変動したら現在の金額に直す
検収月/検収済金額検収が済んだ月(2026-04 の形式)と金額。分割納品は済んだ分だけ入れる
受注残(自動)ステータスが「受注」の行だけ「受注金額−検収済金額」を計算。0 より大きい行は薄い赤で表示
月次集計シート(自動)検収済金額の月別合計、受注済み総額、受注残合計。検収済金額があるのに検収月が空の行は黄色で警告

受注残・注残・受注残高──呼び方と関連用語を整理する

受注残は現場によって呼び方が変わり、似た用語と混同されやすいところです。まとめて整理しておきます。

受注残(じゅちゅうざん)
受注済みで、まだ検収が終わっていない金額。この記事で扱っている本体の用語です。
受注残高(じゅちゅうざんだか)
受注残と同じ意味です。金額であることを強調したいときや、決算・経営資料で使われます。
注残(ちゅうざん)
受注残の略称で、製造・購買の現場では「注残どれくらい残ってる?」のように口頭で使われます。受注側から見れば受注残、発注側から見れば発注残(未入荷分)を指すことがあるため、どちらの立場の話かを確認すると誤解が減ります。
受注金額
案件を受注した時点で確定している金額です。受注金額の合計から検収済みを引いたものが受注残になります。見積提出額から変動した場合は、変動後の現在金額で持っておくと受注残がずれません。
受注済み
発注をもらって案件が確定した状態です。受注済みでも検収が終わるまでは売上に計上できないため、受注済みかつ未検収の金額がそのまま受注残になります。ここを「受注=売上」と扱ってしまうと、受注残も月次売上も合わなくなります。
未さばき
受注残のうち、まだ着手・出荷が済んでいない分を指す言い方です。金額ではなく「残っている仕事量」の感覚で使われることが多い用語です。

呼び方は違っても、必要な情報は「案件ごとの受注金額」と「検収が済んだかどうか」の2つだけです。この2つさえ正しく持てていれば、受注残・注残・受注残高のどの呼び方で聞かれても同じ数字を答えられます。

なぜExcelだと受注残が合わなくなるのか

受注残を Excel の受注一覧で管理しようとすると、次のような理由でだんだん数字が合わなくなります。

これは担当者の問題ではなく、受注残という「動き続ける差分」を、手作業の集計で追いかけていることの限界です。上のテンプレートは「検収済金額」の列と数式でこの崩れ方の一部を防ぎますが、複数人で同時に更新する運用までは Excel では守りきれません。

受注残を把握できていないと何が起きるか

受注残が曖昧なまま案件が積み上がると、影響はまず現場の納期に出ます。どの案件がいつ検収予定か分からないため、忙しい月に本来優先すべき案件が後回しになり、逆に急ぎでない案件を先に進めてしまう。分割納品の案件では「もう届けたはず」と思い込んで手配が漏れ、催促を受けて初めて未納品に気づく、ということも起きます。

次に響くのが資金繰りです。受注残は「これから入る予定の売上」そのものなので、これが正確に見えていないと、来月・再来月にどれだけ入金が見込めるかを勘に頼ることになります。受注は増えているのに手元資金は伸びない、という状態は、たいてい受注残(=まだ売上に計上できていない金額)が見えていないことが原因です。

さらに、受注残の食い違いは顧客対応にも波及します。「対応中のはず」の案件が実は止まっていた、逆に完了した案件を追いかけてしまう——こうした行き違いは、金額の大小にかかわらず取引先の信頼を損ねます。受注残を正しく把握することは、経理上の数字合わせではなく、納期・資金繰り・顧客対応という現場の実務そのものを守ることにつながります。

「ステータス × 案件」で持てば受注残は自動で出る

受注残を毎回集計し直さずに出すコツは、案件を 引き合い・受注・納品済み・失注 の4ステータスで持ち、金額と検収月を案件にひも付けておくことです。こうすると、こう変わります。

案件ごとに「ステータス・金額・検収月」さえ持っておけば、受注残も、検収月で並べた月次売上も、毎回集計し直さなくても出せます。これは考え方なので自分の Excel でも応用できますが、それを入力したそばから自動で出すのは Excel では一気に難しくなります。

よくある質問

Q.受注残と売上の違いは?

売上は検収(納品の確認)が終わって計上できた金額、受注残は受注したがまだ検収が終わっていない金額です。受注残は「これから売上になる予定の金額」で、検収が進むと受注残が減って売上に移ります。

Q.受注残と受注残高は同じですか?

同じ意味です。金額であることを強調するときや決算・経営資料では「受注残高」、現場の口頭では「受注残」「注残」と呼ばれます。

Q.分割納品の受注残はどう計算しますか?

案件の受注金額から、検収が終わった納品分の金額だけを引きます。1,500万円の案件で1次の900万円が検収済みなら、受注残は600万円です。案件を「全額か0か」で扱うとここがずれます。

Q.内示(フォーキャスト)は受注残に含めますか?

含めません。受注残は確定した注文だけを対象にします。内示を混ぜると、まだ確定していない金額が約束済みの売上に見えてしまい、資金繰りや生産計画の判断を誤ります。

Q.受注残は決算書に載りますか?

貸借対照表や損益計算書には載らない管理上の数字です(売上は検収時に計上されるため)。そのため受注残は会計ソフトではなく、受注一覧やテンプレート・受注管理ソフトで案件ごとに把握します。

受注残と月次売上を自動で出す受注管理ソフト

SlideUp は、製造業の現場で実際に困っていた人が、現場で動くツールを作るブランドです。受注残の集計が Excel でどう崩れるかを起点に、ORDER を「ステータス × 案件」の形で設計しました。

SlideUp の ORDER は、まさにこの「ステータス × 案件」を実装した製造業向けの受注管理アプリです。引き合いから検収までを4ステージのパイプラインで管理し、ダッシュボードに受注残の合計を自動表示。案件を受注に進めて検収月を入れると、その分が受注残から外れて月次売上に乗ります。分割納品にも対応し、月次売上は検収月ベースで自動集計され、案件一覧も集計も CSV に書き出せます。

ORDER は ブラウザだけで動く単一 HTML アプリです。インストールもサーバ契約も不要で、完全オフライン。受注金額や取引先といった社外秘のデータは外に出ません。買い切りで、サブスクもありません。

引き合いから検収まで、受注残と月次売上が自動で出る様子は、実際の画面で見るのが早いです。▶ ORDER の紹介動画を見る(YouTube・3分04秒)

受注管理そのものの選び方や、Excel・記憶頼みがどこで詰まりやすいかは「製造業の受注管理ソフトはどう選ぶ?」でも整理しています。内示(フォーキャスト)を受注残に混ぜない扱い方は「内示と受注の違いとは?」を参照してください。

ORDER をブラウザでそのまま試す

受注残の見える化は、いま動いている案件を数件入れてみるのが一番早い材料になります。インストール不要・完全オフライン・買い切り(1 名 ¥12,000〜)。ダウンロード不要のブラウザ体験デモで、受注残・月次売上の自動集計を確かめられます。製品版は BOOTH からすぐに購入できます。

ブラウザ体験デモはサンプルデータ入りで、クリックするとそのまま開きます(登録・ダウンロード不要/入力内容が外部へ送信されることはありません)。体験版は全機能をお試しいただけます(4 製品とも 30 日間・件数制限なし)。買い切り(サブスクなし)・完全オフライン。推奨ブラウザ:Edge / Chrome。お使いになったら ご意見アンケート(匿名・1〜2分) にご協力ください。

※ Windowsでは、ZIPを右クリック →「すべて展開」で展開してください(一部の解凍ソフトではファイル名が文字化けします)。

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